ビーチクリーンアップ@釣ヶ崎海岸
(千葉県長生郡一宮町)
東京オリンピックのサーフィン大会会場として知られる釣ヶ崎海岸は、トッププロサーファーたちが日々しのぎを削る国内有数のサーフポイントです。ブライトリングは今夏、ワールドサーフリーグが主催するCHIBA ICHINOMIYA OPEN 2023のオフィシャルタイムキーパーを務めることになりました。そこでフィールドとなる釣ヶ崎海岸をきれいにしようとビーチクリーンアップを決行。参加したのはクラブ・ブライトリングの仲間たち、このエリアをホームとするプロサーファーの加藤嵐さん、東京オリンピックサーフィン競技のメダリストである都筑有夢路さん、今年6月にブライトリングとパートナーシップを結んだ国際環境NGO「サーフライダーファウンデーション」日本(以下SFJ)代表の中川淳さん、そして地元の海を大切に思う地域のみなさんが集まった総勢80名以上です。
海を愛する人々が集うビーチにゴミは少なかった
2018年の国際環境NGO「オーシャンコンサーバンシー」とのパートナーシップ締結以来、ブライトリングは海洋ゴミ問題の改善に向けて邁進してきました。その最たるものが国際海洋クリーンアップ(以下ICC)です。これまで2019年に千葉県沖ノ島と福岡県姉子の浜、2021年に神奈川県三浦海岸、2022年に宮城県閖上海岸にて、日本におけるICCナショナルコーディネーターの一般社団法人「JEAN」とともに4回のICCを共催。そして今年は独自のビーチクリーンアップイベントを企画したのです。
会場となった釣ヶ崎海岸には想定した数よりもはるかに多くの人たちが集まりました。驚いたのは、たくさんの地元サーファーたちが独自のネットワークでつながって参加してくれたこと。
そんな大人数の参加者とは裏腹に、ビーチのゴミは比較的少ない様子。地元のプロサーファーである加藤嵐さんは「せっかく集まったのにやりがいがない。いいことですけどね」と微笑みながらこう意見を述べます。「ここはいつもサーファーがいて、定期的なビーチクリーンや海上がりに片手でゴミを拾う習慣が根づいているからきれいなんだと思います」
海洋ゴミは人々の生活から流れ出ると実感
とはいえ、ゴミがまったくないわけではありません。長らく漂流したであろうロードコーンなどプラスチックゴミもちらほら。でもそれよりも目立ったのは、本来ゴミとは言えない大小の流木でした。
今回のイベントは、翌週に開催されるCHIBA ICHINOMIYA OPEN 2023のフィールドをきれいに整えることが目的のひとつ。そのため、一般的なビーチクリーンでは拾わない自然物である流木も集めました。それらの多くはあきらかに川から流れ着いたもの。そこであらためて気づいたのです。海辺にあるゴミの多くの起点は、人間が多く暮らす街中だということを。
ポイ捨てだけではなく、きちんとゴミ箱に捨てたはずのゴミが風雨や動物によって運ばれ、下水道や川を通って海に行き着くことを私たちはICCで学んできました。そのようなゴミの流れを、集まった流木を通して参加者全員が目の当たりにしたのです。
イベント開始早々、ゴミを拾いながら都筑有夢路さんはこう語った。「いつも海の恩恵を受けているサーファーとして、海で楽しんだらきれいにして帰ることはあたりまえのこと。もっと大きな目線で言えば、わたしたちを住まわせてくれている地球への恩返しです。そんな意識を持つ人が、ブライトリングの取り組みを通してひとりでも増えてくれたらうれしいですね」。そんな都筑さんの願いは、このビーチクリーンアップを終えて叶った。